アルパカ牧場見学ツアー そのに

やじアルパカ
毛刈りされて厩舎に連れ戻される途中「もうイヤなんだようっ」とヘタリこむシンジョー(右)と、それを「やじアルパカ」する仲間たち(左)。


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さて、たっぷり「つぶらな瞳光線」にさらされた我々に、牧場の方が囁きます。「お客さん、いいコがいまっせ」<嘘です。
すでに丸刈りのアルパカさんばかりのこの牧場、ここまで来て原毛を買わんでどうする!
が、悲しいかなチキンハートであり懐も寂しい今日この頃、「あるだけ持ってきてちょうだいをほほほほ!」とはとてもとても言えません。
とりあえずざかざか遠慮せずに袋に手を突っ込んで柔らかめのものを探しだし、ワカヤの白・茶・グレーを0.5kgづつ。同じくツアー参加者のfuruさんがスリの毛も分けてくださいました。furuさん、ありがとう!
でも並んでたのって、どう見ても10頭分くらいしかなかったんですよね。残りの350頭分はどこにいったんだろう…(いや、350頭分袋を並べられてもものすごく困るんですけれども)。
あそこに並んでいたのは選りすぐられた、スペシャル級の毛だったのでしょうか。ちゃんと聞いておけば良かった。ち。
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さて、物欲も(不完全燃焼ながら)満たされました。次は待ってましたの毛刈り実演。我々の目の前には両手両足を拘束するためのロープのついた拘束台が広げられます。
……あのう、もしかしなくても、この台に拘束するんでしょうか?
「はい。今日は南米式の毛刈りをお見せしますね。オーストラリアではこういった台は使わずに、地面に寝かせた状態で両手足拘束して毛刈りするんですけど」
へえぇ……(汗)。やはり羊よりも身体がでかいために、イロイロと大変なんですねえ。
「今日刈るのはね、シンジョーっていうんです」
シンジョー!(笑) 参加者の方がすかさず「アルパカの被り物かぶってるのかしら」(爆笑)
厩舎のほうから茶色いアルパカが歩いて……きません。すわりこんでいます。断固拒否の姿勢。
仕方なく牧場の男衆4人がかりで抱えてきました。
取り押さえられるシンジョー拘束台近くまで連れてこられても、心の底から嫌がっています。見ていて「うわあ、本当にイヤなんだなあ、毛刈りが」と、ちょっと可哀相な気がするくらいの抵抗っぷり。
拘束台へ…抵抗もむなしく、拘束台へと担ぎあげられてしまったシンジョー。アルパカは怒るとくさい唾を吐くので、口に靴下をかぶせられてしまいました。それでも「ぶごー、ぶごー!」と抗議し続けます。両手足に手早くロープがかけられ、がっしり拘束されています。
まずバリカンでお腹の毛を刈り、徐々に背中へ。ここの部分がランクA、つまり一番いい部分になります。次に胸、首、これは二番目にいい部分。そして羊でいうところのベリーである手、足。
そっくり半身を刈り終えたら、ひっくり返してもう半分も同じように刈ります。ひっくり返すときも人力です。
丸刈り完了すっかり丸坊主のシンジョー。
毛刈り中も毛刈りをする人、刈られた毛を手早く巻き取っていく人、首を押さえる人、お尻を押さえる人、と4人がかりでした(羊は基本的に一人で一頭刈ります)。
刈った毛はすぐには袋に入れません。ワイヤーネットの上に広げて体温や水分を飛ばします。
シンジョーの場合ベリーも含めると10kg弱あったようです。ランクAの部分でも(慣れない目視ですが)3kg以上はあったんじゃないかな。
さて毛刈りの終わったシンジョー、お疲れ様~と厩舎に連れていこうと牧場の方が引っ張りますが……歩かない。
ここで冒頭の写真になります。帰りもまた牧場の男衆に担がれていくシンジョー、そして仲間たちは「なんだなんだ」「あいつ毛刈りされたらしいぜ」「へーオレらもう終わったのにな」とばかりに「やじアルパカ」と化していたのでした。
アルパカって物見高いのかなあ。
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アルパカ牧場の仲間たち。
どでかいダチョウ こちらの牧場、ダチョウもいます。でかいよ……。
でも腿は明らかにトリモモなんだよなあ……。写真では二羽だけですが、奥の柵の中にはもっと居ました。わっさんわっさんと翼を動かしています。うーん、羽の広がり具合がなんだかタカラヅカ。
「トリカワが食べられなくなりそう…」(furuさん談)
ちっこい馬同じく牧場にいたミニチュアホース。カウントしてないけど10頭以上。ポニーよりもさらに小さく、ラブラドールレトリーバーくらい?
とても可愛い。可愛いよ、可愛いけど、やっぱりこのコたちもペットなんでしょうか……? マンションじゃ無理だな……。
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帰りのバス社内でオーストラリア(もしかしたらNZだったかも(汗))式の毛刈りの様子をビデオで見ることができました。
拘束台は使っていませんでしたが(体格がいいから乗せるだけで一苦労だものねえ)、両手足をロープで拘束するのは同じ。一人は足で首を押さえ込み、もう一人が刈っていました。
そしてそのビデオの後半に「横浜ペット博」の文字が……。パシフィコの会場と思しき場所で見学者と一緒に写真を撮るちびっこアルパカの姿が……。
やっぱりアルパカはペットらしいです……。
さて、次回は「アルパカ骨の髄まで堪能コース そのいち・洗毛」、試行錯誤中ながら洗毛の手順やツボ、結果のご報告などさせていただければと思います~。

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