アルパカ・ブレンド「ざくざくニット用 前編」

ワカヤ種の茶で、ブレンドを(ちょろっと)試してみました。
まずはアルパカの原毛とご相談。
「キミは何になりたいかね?」
「んーと、ざっくりのベストかなあ?」
ということで太目の毛糸でざくざく編んだざっくりベストのイメージで。ブラウスの上に着る上品な柔らかいベストではなく、シャツやジーパンに着る、アウターとして使えるベスト。(セーターにならなかったのは編み手(私)の根性がベストどまりだからです(笑)。)
マフラーなどの首まわりにしなかったのは、明らかに毛が硬いから。もちろんブレンドする羊毛の種類やカシミヤを足すなどの方法を使えば、ある程度まではフォローできるかとは思います。(でも、そこまでしてアルパカに拘らんでもねえ、という気もシマス。)
今回、手持ちの羊毛から、白のシュロプシャー56s(トップ)を選びました。(ばりばりざりざり感と、弾力が欲しかったので。)

アルパカ・ワカヤ種の毛糸
(写真左から)
(1)アルパカ100%
(2)アルパカ70%シュロプシャー30%
(3)アルパカ50%シュロプシャー50%
(4)アルパカ40%シュロプシャー60%


【カード】
今回ブレンドにはドラムカーダーを使いましたが、アルパカの硬い毛がわりと落ちました。これは刺し毛なのかな??
また、短い毛もかなり落ちます。
アルパカの原毛って、洗いのときの歩留まりは好成績だけど、カーダーでまた減ってそうな気がします。目に見えて減っているわけではないですが。
大体3~4回かけました。
アルパカ100%のみ2回。(フェルト化していなければ)ウールのようにがっつり絡むわけではないので、方向を揃えるだけなら1,2回で十分そう。
ただ、100%アルパカはバラけやすいので、シート状にきれいに剥がれてくれません。
【紡ぎ易さ】
今回は「ざくざくニット」が目標ですので、紡毛で紡ぎました。
また、「紡ぎ易さ」は個人差がありますので、あくまでも私の主観ということで。
やってみた自分が一番驚きましたが、実は(2)が一番紡ぎ易かった。大きなローラッグから紡毛糸にするとき、アルパカのパサつきとウールの粘りがいい具合に緩和されて「にょー」っと引き出しやすいこと。30%のシュロプシャーがちょうど良い糊になったようです。
ウールの%が増えるにつれ、粘りが増していきます。最初に(2)を紡いでしまったので、後になるほど「うわー、粘るー!」という感覚になりました。
100%は思いのほか紡ぎ易かった。もっとバラけて始末に負えないかと思っていたので。
ただ、やはり毛がお互いに絡みにくいので、ローラッグが崩れやすく、紡いでいる最中もどんどん毛が落ちてきます。
真夏にアルパカ100%なんか紡ぐもんじゃありませんね。むき出しの肌に触れて痒いのなんのって。
【糸の風合い】
ローラッグ→紡毛で紡いでいるので当たり前ですが、全部ケバケバしています。
中でも一番ケバケバしているのは(1)、次いで(2)。それだけに毛玉もできやすそうです(まあ、毛玉ができない毛糸はないので仕方ないのですが)。
肌あたりも、アルパカの硬い毛がツンツンと飛び出しているのでかなりチクチクします。
(2)はシュロプシャーで、アルパカが飛び出ないように押さえ込んでいる感じ。(1)は抜け毛も多そうだな~。
逆に(3)、(4)はまだ滑らか。アルパカとシュロプシャーなのでどちらにせよ肌あたりは硬いのですが、(1)や(2)に比べればまだマシ。ウールを細めのメリノやポロワスにしたら、また感触が違いそうです。
扱いやすそうなのは、やっぱり(3)か(4)かなあ。
【結論はもうちょっと後で】
これからそれぞれ試し編みをしてみます。
というわけで前編終わり。後編は……早めにアップしたいですね。
頑張りますが、こう暑いと毛や毛糸に触る気力が……………ばったり(行き倒れ)。

タイトルとURLをコピーしました